


こんにちは!セドナ整骨院・鍼灸院 千葉駅前院の佐々木です。
今回は「ご自宅で行えるセルフケア」についてお話させて頂きます。また、最後に今月更新分のブログに用いた参考文献を記載しますのでご参考までに。
◎ご自宅で行なえるセルフケア
セルフケアについてお話していく前に、まず逆子の基礎知識について再確認していきましょう!
逆子(骨盤位)とは、胎児の頭部が上向きとなり、骨盤が子宮口に向いた状態を指します。妊娠28週時点で約20%の胎児が骨盤位であるが、34週までに90%以上が自然回転します。しかし、34週を過ぎると自然回転の可能性は低下していき、38週を超えるとほぼ固定されます。
胎児の回転には以下の要因が影響を与えます。
・子宮内の環境(羊水量、子宮の形状、胎盤位置など)
・母体の筋肉の緊張状態(子宮周囲の筋群や骨盤底筋の柔軟性)
・胎児の運動性(胎動の強さと頻度)
そのため適切なセルフケアにより、母体の筋肉の緊張を和らげ、胎児が回転しやすい環境を整えることが可能と考えられます。
・体温調節と血流改善
子宮周囲の血流が不足すると、胎児の回転が妨げられる可能性があります。特に下肢や腹部の冷えは、骨盤内の循環を悪化させる要因となるため、以下のような対策が推奨されます。
・下肢の保温:靴下・レッグウォーマーの着用
・腹部の保温:腹巻きやカイロ(低温やけどに注意)
・温かい飲料の摂取:白湯、生姜湯、ハーブティーなど
・湯船での入浴:38〜40℃の湯温での全身浴(シャワーのみは避ける)
・逆子体操の実践
逆子体操は、胎児の重心を変えることで回転しやすい環境を作る事を目的として行われます。一定の有効性が報告されていますが、個人差がある為専門家との相談の上行う事を推奨します。
主な方法
・胸膝位(きょうしつい):四つん這いの姿勢から肘と胸を床につけ、骨盤を高く上げる(1回10〜15分、1日2〜3回)。
・仰臥位(ぎょうがい)ブリッジ:仰向けに寝た状態で腰の下にクッションを敷き、骨盤を高くする(10〜15分間保持)。
※担当医とご相談の上、行うようにしてください。
実施時の注意点
・お腹の張りを感じたら中止し、医師に相談する。
・切迫早産のリスクがある場合は禁忌。
・鍼灸によるアプローチ
前回お話させて頂いた通り東洋医学では、経穴(ツボ)への刺激が胎動を促進し、逆子改善に有効であるとされています。
代表的な経穴とその位置
・至陰(しいん):足の小指の爪の外側
・三陰交(さんいんこう):内くるぶしの上、指4本分の位置
鍼灸院で鍼灸治療を受けることは勿論、セルフケアとしてご自身でツボ押しやお灸をする事も◎です。もし場所や行い方が合っているか不安などご不明点があればスタッフへお声がけください!
・ 精神的リラックスと胎児への働きかけ
母体のストレスや緊張は、交感神経を優位にし、子宮周囲の筋肉の緊張を高める可能性があります。そのため、心身のリラックスを意識することが重要です。
有効とされる手法
・リラックスできる環境を整える:クッションや丸めたタオルを用いて座る姿勢を負担が少ないようにしたり、シムス位と呼ばれる妊婦さんにとって楽な体勢をとるようにしたり、動きやすく身体を冷やさないマタニティ服の着用を心掛けるなど心身ともにリラックスしやすい環境を目指しましょう。
・深呼吸や瞑想:深呼吸や瞑想(マインドフルネス)を行い、気持ちを落ち着ける習慣を付けましょう。特に妊婦さんは腹部の圧迫感から浅い呼吸になりやすいため、動悸や気分が落ち着かないなど多岐に渡る不快な症状の原因となる場合があります。
・適度な運動:ウォーキングや軽いストレッチ、ヨガなどにより、骨盤周囲の柔軟性を高めましょう。また適度な運動は妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などの予防にも繋がります。お近くに水泳が出来る施設などがあれば温水プールでの運動は関節への負担が少ない状態で出来るのでお勧めです。ただお帰りの際に体を冷やしやすい為、その点はご注意ください。
・逆子が改善しない場合の対応
妊娠34週を超えても逆子が継続する場合、医師との相談のもと、外回転術(ECV: External Cephalic Version)が検討されることがあります。これは、医師が手を用いて胎児を回転させる方法であり、成功率は60%程度と報告されています。
また、38週を過ぎても逆子が持続する場合、分娩方法の選択が必要となる。
逆子のセルフケアとして、身体を温めることや逆子体操、鍼灸、心身のリラックスなどが推奨されますが、セルフケアは医療機関の指導のもとで適切に実施することが重要です。また、逆子が治らない場合の対応についても、早めに医師と相談し、分娩方法の選択を進めることが望ましいです。
◎参考文献
日本産科婦人科学会(2023)『妊娠・出産の医学』
日本助産学会(2018)『助産学ハンドブック』
厚生労働省(2021)『妊娠期のセルフケアに関するガイドライン』
高橋真紀(2020)『妊娠と冷え:血流改善の重要性』
日本周産期医学会(2020)『妊娠中のストレス管理』
藤本幸子(2019)『東洋医学と妊婦ケア:鍼灸の臨床研究』
Cardini F, Weixin H. (1998). Moxibustion for correction of breech presentation: A randomized controlled trial. JAMA, 280(18), 1580-1583.
Van den Berg I, Kaandorp G, Bosch J, et al. (2008). Effectiveness of acupuncture-type interventions versus expectant management to correct breech presentation: A systematic review. Complementary Therapies in Medicine.
高橋徳治, 村田明美, 高橋健一. (2010). 妊婦の逆子に対する至陰の灸の有効性. 日本鍼灸医学会誌.
American College of Obstetricians and Gynecologists (ACOG). (2020). Obstetric Care Consensus No. 13: Screening for Fetal Malpresentation.
Berhan, Y., & Haileamlak, A. (2016). The mode of delivery and perinatal outcomes in breech presentation.
Caughey, A. B., et al. (2018). ACOG Practice Bulletin No. 190: Management of Breech Presentation.
Cunningham, F. G., et al. (2022). Williams Obstetrics, 26th Edition.
Hofmeyr, G. J., et al. (2015). External cephalic version for breech presentation at term. Cochrane Database.
Liu, J., Zhang, Y., & Xu, Y. (2015). Acupuncture for breech presentation: A systematic review and meta-analysis. BMC Complementary and Alternative Medicine, 15(1), 140.
Stöckl, A., et al. (2015). The effectiveness of acupuncture for breech presentation: A prospective study. European Journal of Obstetrics & Gynecology and Reproductive Biology, 191, 40-45.
Goswami, D., et al. (2013). Acupuncture for breech presentation at term: A randomized controlled trial. Australian and New Zealand Journal of Obstetrics and Gynaecology, 53(2), 173-177.
Zhou, H., et al. (2017). The efficacy of acupuncture in the treatment of breech presentation: A large-scale retrospective study. Journal of Traditional Chinese Medicine, 37(6), 802-808.
Wang, C., et al. (2018). Acupuncture for breech presentation: A randomized controlled trial. Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine, 2018
今週も読んで下さりありがとうございました。 今回は「ご自宅で行えるセルフケア」についてお話させて頂きました。
逆子についてのシリーズは一度ここで区切りとなりますが、今月のブログはいかがでしたでしょうか?
もしここについて掘り下げて欲しい等ご要望があれば是非お聞かせください!
来月からはまた新しい題材でブログを更新していきますので、お読みいただけますと幸いです。
セドナ整骨院・鍼灸院 千葉駅前院 佐々木
こんにちは!セドナ整骨院千葉駅前院の佐々木です。
今回は「逆子に対する鍼灸治療で使われる経穴(ツボ)」についてお話させていただきます。
最後までお付き合い頂けますと幸いです。
◎逆子に対する鍼灸治療で使われる経穴(ツボ)
前回、世界で行われている逆子に対する鍼灸治療の臨床研究についてご紹介させていただきましたので、今回はその際に使われた経穴(ツボ)についてお話させていただきます。
・至陰
位置:足の小指外側の爪の付け根付近。
主な作用:
胎児の回転を促進する
子宮や骨盤内の血流を改善する
ホルモンバランスを整える
前回ご紹介した臨床研究の中でも頻出していた「至陰」への灸治療は、妊娠30〜35週の妊婦を対象に行われることが多く、逆子の自然矯正を促す安全な方法として広く活用されています。
しかし、至陰への刺激のみで十分な効果が得られない場合もあります。そこで、補助として他の経穴を併用することで、より高い効果を期待できます。
・合谷
位置:手の甲、親指と人差し指の骨が交わるところのくぼみ。
主な作用
自律神経を調整 → リラックス効果により子宮の過緊張を緩和、胎児の回転を促す
ストレスや緊張を軽減し、副交感神経を優位にすることで血流を改善。
特に、ストレスや自律神経の乱れが影響している妊婦の方に対して、合谷への刺激は精神的な安定をもたらし、体の緊張を緩和する働きがあります。
基本的な施術手順
至陰(BL67)への灸治療(米粒大のもぐさを点火し、数回繰り返す)
合谷(LI4)への軽い指圧や鍼(自律神経の調整と気血の巡りを促す)
◎そのほかのお役立ち経穴(ツボ)
・太衝(たいしょう)
場所:
足の甲にあります。親指と人差し指の間の骨が交わるところから指を少し下にずらした部分です。具体的には、足の親指と人差し指の間の骨を感じながら、少し人差し指側の足の甲にあります。
効果:
腰痛や足の疲れ: 足をよく使う妊婦さんに特におすすめ。血流を促進するため、足のだるさやむくみを軽減するのに役立ちます。
消化器系の不調: 便秘や消化不良の改善にも効果的です。妊娠中に便秘に悩む方も多いため、このツボは有用です。
痛みの緩和: このツボは、痛みの緩和にも役立ちます。特に、筋肉の張りや痛みを和らげるとされており、妊娠中の体調管理に役立ちます。
注意点:
強く押しすぎない: 妊娠中に強い刺激を加えると、逆に体調を崩すこともあるので、押す際はあくまで優しく行いましょう。
妊娠後期には慎重に: 特に妊娠後期になると、過度な刺激が陣痛を引き起こす可能性があるため、自己治療を行う際は注意が必要です。
・風池(ふうち)
場所:
後頭部に位置します。髪の生え際で、首の付け根あたりにあります。頭を前に倒したときに、首の筋肉が引っ張られるあたりの筋肉のくぼみに位置します。首の筋肉が張っている感じがある場所です。
効果:
頭痛や目の疲れ: 風池は、頭痛や目の疲れを和らげる効果があります。妊婦さんはホルモンバランスや体調の変化で、頭痛や目の疲れを感じやすいことがあるため、このツボを押すことで軽減できる場合があります。
リラックス効果: 自律神経のバランスを整える働きがあり、リラックス効果が高いとされています。妊婦さんのストレスや不安を軽減するのにも役立ちます。
肩こりや首のこりの解消: 首や肩のこりを改善し、血流を促進します。特に妊娠中は姿勢が悪くなりがちなので、首や肩のこりが生じやすいです。風池を押すことでその緩和が期待できます。
注意点:
力加減に注意: 風池は、頭部に近い部分にあるため、強く押しすぎないように気をつけましょう。優しく指圧するようにします。
妊娠中期まで: 妊娠初期や後期に強い刺激を加えるのは避け、無理なく押すようにします。体調が良いときに軽く触れる程度で大丈夫です。
◎ポイント
妊娠30〜35週の期間に行うのが最適。
施術後はリラックスし、体を温めることが重要。
自宅でのお灸を指導することもある(特に至陰へのセルフ灸)
→セルフケアの一環としておうちでお灸をやっていただけると一番良いのですが、ご自身でのお灸が怖い方は下半身を温めることや、体を冷やさないような食事を意識するだけでも◎(食養生やセルフケアに関しては次回詳しくお話させていただきますので、ぜひご覧ください!)
鍼灸治療は、逆子矯正において安全で効果的な選択肢の一つです。逆子と診断された場合は、専門の鍼灸師に相談し、自分に合った施術を受けることをおすすめします。
今回は「逆子に対する鍼灸治療で使われる経穴」についてお話させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
次回は「ご自宅で行えるセルフケア」についてお話させていただきます!
最後までお付き合いいただけますと幸いです。
セドナ整骨院・鍼灸院・カイロプラクティック 千葉駅前院 佐々木
こんにちは!セドナ整骨院千葉駅前院の佐々木です。
今回は「逆子に対する鍼灸治療における臨床研究、またそのレビュー」についてお話させていただきます。
最後までお付き合い頂けますと幸いです。
◎逆子に対する鍼灸治療における臨床試験、またそのレビュー
前回はまず逆子に関するお話をするにあたって逆子の定義や種類についてお話させていただきました。
今回は、本題でもある鍼灸治療の効果の程にフォーカスを当ててお話させていただきたいと思います。
・逆子に有効とされる「至陰」のツボ
鍼灸で逆子の矯正を試みる際、最も重要なツボとされているのが「至陰(しいん)」です。今回ご紹介した研究の中でもほとんどが使用しています。今回は使用された経穴については割愛させて頂きますが、次回改めて記載させて頂きます。
場所: 足の小指の外側、爪の生え際
作用: 体内の気血の巡りを改善するとされる
至陰への灸治療を行うことで、胎動が活発になり、赤ちゃんが自然に回転しやすくなると言われています。
・鍼灸のメカニズム
では、なぜお灸が逆子の矯正に効果があるのでしょうか?
血流促進: お灸によって体、特に下肢や子宮の血流が改善し、体の冷えがとれることにより胎児が動きやすくなる
副交感神経の活性化: リラックス効果により、全身の過剰な緊張を和らげる
胎動の促進: 胎児の動きを促し、自然に頭位へ回転する可能性を高める
鍼灸の逆子矯正効果について、いくつか実際の研究を例にあげてみていきましょう。
・JAMA掲載のランダム化比較試験(Cardini & Weixin, 1998)
Cardiniら(1998)の研究では、妊娠33〜35週の逆子妊婦130名を対象に、至陰への灸治療を行ったグループ(65名)と、何もしなかった対照群(65名)を比較しました。
結果:
治療群(灸治療を行った群)の逆子矯正率は75%(49/65人)
対照群(何もしなかった群)の逆子矯正率は47%(31/65人)
研究者の見解:
灸治療が逆子矯正に有意に効果的であることを示したとし、鍼灸治療が逆子妊婦に対して非侵襲的かつ安全な選択肢となり得ることを強調しました。また、この治療法が、帝王切開を回避するための効果的な方法の一つとして注目されています。
・ Liuらによるシステマティックレビュー(2015)
Liuら(2015)の系統的レビューとメタアナリシスでは、鍼灸が逆子矯正において有意に効果があることが示されています。特に、至陰への灸治療が最も効果的であるとされています。
研究者の見解:
複数の研究データを統合し、鍼灸治療が逆子妊婦に対して有効であるというエビデンスを提供しました。彼らは、鍼灸が胎児の回転を促進するメカニズムについて更なる解明が必要だとし、鍼灸が他の治療法と比較して低リスクである点を挙げて、医療現場での積極的な利用を提案しています。
・イギリスの研究(Stöcklら, 2015)
逆子妊婦を治療群と対象群150名ずつ分けて鍼治療を行い、逆子矯正率を比較しました。
結果:
治療群の逆子矯正率は68%(102/150人)
対照群の逆子矯正率は40%(60/150人)
研究者の見解:
鍼治療が逆子妊婦に対して実際的かつ効果的な治療法であることを認め、その結果は他の非侵襲的な治療法と同等かそれ以上であるとしています。加えて、鍼治療は副作用が少なく、患者にとってストレスの少ない治療である点を評価しています。
・日本国内の研究(高橋ら, 2010)
日本国内で行われた高橋ら(2010)の研究でも、至陰への灸治療が逆子矯正に効果的であることが示されています。この研究では逆子妊婦を治療群と対象群65人ずつに分けて行われました。
結果:
治療群の逆子矯正率は60%(39/65人)
対照群の逆子矯正率は40%(26/65人)
研究者の見解:
高橋らは、鍼灸が逆子の矯正に一定の効果を持つことを示したとし、特に日本の産婦人科医の間でも鍼灸治療を取り入れる動きが広がりつつあることを指摘しました。ただし、全ての妊婦に対して効果があるわけではなく、個人差があることを考慮する必要があると述べています。
・オーストラリアの研究(Goswamiら, 2013)
逆子妊婦100名を治療群と対象群に分け、鍼灸治療を行いました。
結果:
治療群の逆子矯正率は80%(80/100人)
対照群の逆子矯正率は45%(45/100人)
研究者の見解:
鍼灸治療の高い効果を確認し、鍼灸が医療現場において逆子矯正の補完的手段として役立つ可能性があることを指摘しました。また、鍼灸治療がリスクが少ないことから、自然分娩を希望する妊婦にとって非常に有効な選択肢となり得ると結論付けています。
・オーストリアの研究(Wangら, 2018)
妊娠32〜36週の治療群と対象群逆子妊婦120名ずつを対象に鍼灸治療を施しました。
結果:
治療群の逆子矯正率は75%(90/120人)
対照群の逆子矯正率は50%(60/120人)
研究者の見解:
Wangらは、鍼灸治療の有効性を再確認し、鍼治療が逆子妊婦に対して非侵襲的な治療方法として非常に適していると述べています。また、鍼治療は妊婦にとって身体的負担が少なく、医師と連携しながら行うことで、安全性が確保される点も評価されています。
◎鍼灸治療を受ける際の注意点
鍼灸は比較的安全な治療法ですが、以下の点には注意が必要です。
医師と相談すること: 妊娠中の体調やリスクを考慮し、医師と相談の上で実施する
現在の研究では、至陰への灸治療が逆子の矯正に一定の効果を持つ可能性があることが示唆されています。ただし、すべての妊婦に有効とは限らず、個人差があることを理解した上で取り入れることが重要です。
「逆子だから帝王切開しかない」と決めつける前に、医師や鍼灸師と相談しながら、安全な方法で試してみる価値はあるかもしれません。
◎鍼灸以外で逆子治療に用いられる方法
・逆子体操
逆子体操は、胎児の向きを変えやすくするために行う体操で、一般的に妊娠30~34週頃に試みられます。ブリッジ法や胸膝位などが代表的ですが、子宮収縮を誘発する可能性があり、すべての妊婦さんに適しているわけではないため、医師と相談しながら行うことが大切です。
・外回転術(ECV)
外回転術(エクスターナル・セファリック・バージョン)は、医師が手を使って胎児を頭位に回転させる方法です。成功率は50~60パーセントとされていますが、胎盤剥離や臍帯巻絡のリスクがあり、また胎盤の状態や羊水量などによって適応が制限されることがあります。
・自然に戻るのを待つ
34週頃までは胎児が自然に回転する可能性があるため、無理に矯正を試みず経過観察することも選択肢の一つです。特に初産婦より経産婦の方が自然に頭位へ戻る確率が高いと言われています。
今回は「逆子に対する鍼灸治療における臨床研究、またそのレビュー」についてお話させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
次回は「逆子に対する鍼灸治療で使われる経穴」についてお話させていただきます!
最後までお付き合いいただけますと幸いです。
セドナ整骨院・鍼灸院・カイロプラクティック 千葉駅前院 佐々木
こんにちは!セドナ整骨院千葉駅前院の佐々木です。
今月は鍼灸と逆子についてお話させて頂きたいと思います。
妊娠後期に入り、「赤ちゃんが逆子だと言われた…どうしたらいいんだろう…」と不安になる妊婦さんは少なくありません。一般的に妊娠30週以降になっても胎位が骨盤位(逆子)の場合、自然に頭位に戻る確率は徐々に低下するとされています。多くの妊婦さんは妊娠30~32週ごろに逆子の診断を受け、診断後から逆子体操や外回転術(ECV)を試みますが、それでも戻らないケースも一定数あります。
そんな中、近年注目されているのが鍼灸による逆子の矯正です。特に「至陰(しいん)」というツボへのお灸(灸治療)が逆子の改善に効果的だとする研究が報告されています。
今回はまず、逆子とは何か、定義や種類について学んでいきましょう。
◎逆子とは?
逆子(さかご)とは、医学的には「骨盤位(こつばんい)」と呼ばれる胎児の胎位の一種です。通常、妊娠後期には胎児の頭が母体の骨盤の方向に向く「頭位(とうい)」になりますが、逆子の場合は胎児の臀部や足が子宮口の方を向いたままの状態となります。
妊娠初期から中期にかけては、胎児が活発に動くため、一時的に逆子になることは珍しくありません。しかし、妊娠30週を過ぎると胎児の動きが制限され、逆子のまま固定される可能性が高まります。一般的に、妊娠30週で約15%の胎児が逆子ですが、妊娠34週には7~8%、最終的に外回転術が成功しなかった場合、分娩時には約3~4%の割合で逆子となると報告されています。
◎逆子の分類(種類)
逆子にはいくつかの種類があり、胎児の向きや足の位置によって分類されます。
・単殿位(たんでんい)
胎児のお尻が子宮口の方を向いており、足は上方(母体の頭側)に伸びている状態
逆子の中で最も一般的なタイプであり、約50~70パーセントを占める
経膣分娩が可能な場合もあるが、リスクが高いため帝王切開となるケースが多い
・全殿位(ぜんでんい)
胎児のお尻が子宮口に向いているが、足があぐらをかいたような姿勢になっている
頭位への回転が難しいことが多い
・足位(そくい)
胎児の片足または両足が子宮口に向いている状態
分娩時に足から先に出てしまうため、帝王切開が推奨される
・膝位(しつい)
胎児が膝を折り曲げた状態で膝が子宮口の方向に向いている
まれなタイプだが、分娩時のリスクが特に高いため、ほぼ帝王切開となる
◎逆子の原因
逆子の原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。
・羊水が多すぎる(羊水過多)場合、胎児が過剰に動きやすくなる。反対に羊水が少ない(羊水過少)と胎児の回転が制限され、逆子のまま固定されやすい。
・双角子宮や中隔子宮などの子宮形態異常がある場合、胎児が自由に回転できず逆子になりやすい。これらの異常は超音波検査やMRIで診断される。
・前置胎盤や低置胎盤など胎盤の位置が低い場合、胎児が頭位に回転するスペースが制限されるため、逆子の原因となる可能性がある。
・染色体異常や神経系の発育異常(無脳症や水頭症など)がある胎児は、頭位への回転が困難になることがある。
・双子や三つ子などの多胎妊娠では、子宮内のスペースが限られるため、一方または両方の胎児が逆子になる確率が高い。
これらの要因が複雑に絡み合い、逆子が発生すると考えられています。
◎逆子のリスク
逆子の場合、多くの病院では安全を考慮し帝王切開を推奨しています。特に足位や膝位のように胎児の足や膝が先に出る形の逆子は、経膣分娩のリスクが高いため、ほぼすべてのケースで帝王切開となります。
一方、単殿位や全殿位の場合、医師の判断によっては経膣分娩が可能とされることもありますが、娩出時に胎児の頭が引っかかる可能性があるため、慎重な管理が必要です。
・胎児への影響
逆子のまま分娩を迎えると、胎児の頭が最後に出るため、十分な酸素を供給できない時間が長くなることがあります。そのため、低酸素状態や分娩遅延による影響が懸念されます。また、逆子の状態が長く続くことで、股関節脱臼(発育性股関節形成不全)を発症するリスクが通常の頭位の赤ちゃんよりも高くなることが知られています。そのため、逆子だった赤ちゃんは出生後に股関節のエコー検査などを受けることが推奨される場合があります。
今回は「逆子の定義と種類」についてお話させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
次回は「逆子に対する鍼灸治療における臨床研究、またそのレビュー」についてお話させていただきます!
最後までお付き合いいただけますと幸いです。
セドナ整骨院・鍼灸院・カイロプラクティック 千葉駅前院 佐々木