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「東洋医学⑯」

2019.11.18 | Category: 東洋医学

こんにちは!

セドナ整骨院・鍼灸院のアロマセラピスト、前田です。

 

 

前回から東洋医学の内臓観『蔵象説』についてご紹介しています。

少し間が空いてしまいましたので、まずは復習からはじめていきますね。

 

東洋医学では臓腑(内臓)は単なる身体の構成物質ではなく

生理的・病理的な現象、精神活動の中心と考えられています。

 

『蔵象説』の『蔵』は内臓を指し

『象』は外に現れる生理的・病理的現象を意味します。

 

すなわち、人体の生理・病理現象の観察を通じて

各内臓の病理や相互関係を解き明かすのが蔵象説であり

臨床治療における根本となっているのです。

 

そして、臓腑は表裏関係にあり臓腑が一つずつ対になって五行の一行に属しています。

 

肝と胆は「木」、心と小腸は「火」、脾と胃は「土」

肺と大腸は「金」、腎と膀胱は「水」に属します。

 

これらの表裏関係にある臓腑は経脈で繋がっていて変調を伝えやすくなっています。

 

 

今回は「木の臓=肝」の不調について説明していきます。

肝の大きな働きは「蔵血作用」と「疏泄作用」です。

 

「蔵血作用」とは血の貯蔵と血流量調整の働きを指します。

就寝時には肝に血液が還流し貯蔵されることで、心神が安寧となるので眠くなります。

そして日中になると血を四肢に分配し、心身の活動をサポートします。

 

しかし、肝が不調になると蔵血作用がうまく機能しなくなり

各部での血虚から頭痛やめまい、耳鳴り、難聴、月経異常が生じるようになります。

また、肝血不足が続き筋が栄養不足になってしまうと

運動機能の低下や手足の痺れ、痙攣を引き起こすようになってしまいます。

 

 

もう一つの「疏泄作用」とは全身の「気」を調節する機能です。

「肝」は元々怒りやストレスなど感情の影響を受けやすいのですが

この疏泄作用の働きが乱れると全身の気(神を含む)の巡りが悪くなってしまいます。

 

体内に肝気が過剰になって停滞してしまうと精神抑うつやイライラと怒りっぽくなったり

感情の起伏が激しくなるというような情緒面で大きな影響が出ます。

また、気の詰まりからくる胸の苦しさや攣れるような痛み、月経異常などが生じるようになります。

 

このような「肝」の不調が生じた場合はまずストレスを避け

リラックスした時間を持つことが「肝」の回復・養生のカギになります。

 

次回は「火の臓=心」の不調についてご紹介していきます。


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