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眼精疲労に対する鍼灸治療の効果と効能

2024.11.16 | Category: 未分類

こんにちは!セドナ整骨院・鍼灸院 千葉駅前院の佐々木です。

今回は「眼精疲労に対する鍼灸治療の効果と効能」また「使われる経穴(ツボ)」についてお話させて頂きます。 最後までお付き合い頂けますと幸いです。

まずは鍼灸治療のメカニズムからお話致します。

 

◎鍼灸治療のメカニズム

鍼を刺すと、体の神経が反応して、その場所で「軸索反射」という反応が起こります。

軸索反射とは、外部刺激(例えば、痛みや熱刺激)が神経終末に伝わる際に、通常の中枢神経系を介した経路を取らずに同じ神経線維内で反射的な応答を引き起こし、神経終末から神経伝達物質が放出されるという反射です。

この神経終末から出る神経伝達物質(「サブスタンスP」や「カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)」など)が血管を広げ血の巡りを良くし酸素や栄養を多く運ぶことで、体が楽になります。また、痛みを和らげる物質も出るので、痛みや炎症が軽減されます。

◎鍼灸治療の眼精疲労に対する効果

 

1. 血流の改善

前述したように、鍼灸の主要な効果の一つは体全体や局所の血流を良くすることです。鍼で経穴を刺激すると、毛細血管が広がり、血流が増加します。これにより、目の周囲の血行が良くなり、酸素や栄養が十分に届くようになり、眼精疲労が和らぎます。また、体全体の経穴に鍼を施すことで、肩や首の緊張が緩和し、目の疲れに伴う全身の不調も改善されることが期待されます。

 

2. 自律神経の調整

眼精疲労は、交感神経が優位に働き過ぎている場合に引き起こされることが多いです。交感神経が優位な状態が長く続いてしまうと筋緊張が強くなりやすく、これは肩や首などの筋肉だけでなく、前回ご紹介した眼球周囲の筋肉も例外ではありません。鍼灸治療は副交感神経を刺激し、交感神経と副交感神経のバランスを整えることで、緊張や疲れを軽減します。

 

3. 筋肉の緊張の緩和

鍼灸治療は、目の周りや首・肩の筋肉のこわばりを緩和するのにも効果的です。緊張した筋肉に鍼を刺すことで、先ほどご説明した軸索反射によってその部位の血流を良くし、筋肉をほぐすことができます。また、鍼刺激によって体内で痛みを抑える物質が放出されるため、目や肩の疲れからくる不快感や痛みも和らぎます。

4. 炎症の抑制

鍼灸治療は免疫系に働きかけ、体内の炎症反応を抑える作用もあるとされています。鍼灸治療によって体内の抗炎症作用が活性化され、眼精疲労による目の不快感や違和感の緩和に繋がります。 5. 視力機能の向上 眼精疲労は、長時間の目の使用によって焦点を合わせる力が低下することが原因の一つとされていますが、鍼治療で眼球周囲の筋肉がリラックスし血行が改善されることで、水晶体の柔軟性が保たれ、焦点が合いやすくなり、視覚の質が向上する効果が期待されます。 次に眼精疲労に対してよく使われる経穴(ツボ)についてお話させていただきます。セルフケアに使いやすい経穴なので、ぜひお役立てください!

◎眼精疲労に効果的な経穴(ツボ)

睛明(せいめい)

位置: 目頭の内側、目と鼻の間のくぼみにあります。

効能: 眼精疲労に対して強い効果を持つとされ、眼球周辺の血流を改善することで視力の維持・向上を促進します。また、目の乾燥感やかすみ目を緩和し、目元の疲れが原因の頭痛にも効果的です。眼輪筋や涙腺に直接働きかけるため、ドライアイの症状にも有用とされています。

攅竹(さんちく)

位置: 眉頭の端で、鼻根部のやや上方に位置します。

効能: 眼精疲労だけでなく、眉間や額の緊張を緩和する作用があり、目の筋肉をリラックスさせます。特に上眼瞼挙筋の緊張を和らげる効果があり、長時間のデジタル機器使用で硬くなった目周りの筋肉をほぐす助けとなります。また、鼻の不快感や鼻詰まりにも有効で、目元と鼻の違和感を同時に緩和できます。

太陽(たいよう)

位置: こめかみの少し後ろにあり、目と耳の間に位置するくぼみです。

効能: 眼精疲労による頭痛やこめかみの重圧感を解消するのに役立ちます。側頭筋の緊張を緩和する作用があり、目からこめかみへ広がる痛みを和らげます。特に視覚の過剰な使用が引き起こす目の奥の痛みや、側頭部の圧迫感の軽減に効果的です。

風池(ふうち)

位置: 後頭部の髪の生え際、後頭と首の付け根にあるくぼみに位置します。

効能: 首や後頭部の血行を促進し、眼精疲労や頭痛に関連する緊張を緩和します。眼精疲労や視覚過労による首や肩のこりをほぐす効果があり、首や肩から目にかけての血行が改善されることで、全身の疲労感も緩和されやすくなります。

合谷(ごうこく)

位置: 手の甲にある親指と人差し指の間のくぼみ。

効能: 「万能のツボ」として知られ、眼精疲労だけでなく肩こりや首の張りなど、広範囲の不調に作用します。全身の気の巡りを整え、目の疲れが関係する肩や首の筋肉の張りも改善するため、眼精疲労とともに体全体の疲れを感じる場合に特に効果が高いとされています。

今週は「眼精疲労に対する鍼灸治療の効果と効能」また「使われる経穴」についてお話させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?

特に合谷は有名な経穴ですので名前自体はご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、実は古典にも「面目は合谷に収む」という言葉があるほど顔や目と非常に関係のある経穴ということはあまり知られていないかと思います。手からの刺激で顔や目に影響を与えることができる。人の体は全身のあらゆるところで繋がっているんですね。

来週は・・・「鍼灸治療における臨床研究とそのレビュー」についてお話させて頂きます。お読みいただけますと幸いです。

今週も読んで下さりありがとうございました。

セドナ整骨院・鍼灸院・カイロプラクティック 千葉駅前院 佐々木


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