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東洋医学の視点からみた「ためる季節」冬の過ごし方②

2025.11.27 | Category: 鍼灸,食事と栄養

こんにちは!セドナ整骨院千葉駅前院の鍼灸師・あんま指圧マッサージ師の佐々木です。

前回、冬の養生について東洋医学的な観点から「腎」や生活習慣、食養生などをお話しさせていただきました。今回はそちらも踏まえて経穴(ツボ)を用いたセルフケアやお勧めの薬膳レシピ、また冬にお勧めの精油とその使用方法についてお話させて頂きたいと思います。

■ 鍼灸でできる冬の体調管理

鍼灸治療では、冬に多い冷え・倦怠感・むくみ・頻尿・不眠・腰痛・膝の症状などを「腎気の低下」や「陽気不足」と捉え、ツボを刺激することで全身の巡りを整えます。

「腎兪(BL23)」「関元(CV4)」「足三里(ST36)」「三陰交(SP6)」は冬と深い関係のある「腎」に活力を与えてくれるおすすめの経穴です。今回は1つずつ位置とその効能についてご紹介させていただきます。

※()内に書かれている番号はWHO (西太平洋地域事務局) の会議で、正式に国際標準化された経絡経穴361穴の国際番号です。

腎兪(BL23)

場所:親指が背中側に来るようにしてウエストの一番くびれているところに手を置いた時、親指が触れるところ(第2・第3腰椎棘突起間から指2本分外側)

効能:腰痛、膝痛、泌尿器系疾患、生殖器系疾患、冷え性、婦人病

腎の「気」がめぐって出るところとされ、腎に関わる症状に使われる代表的なツボです。座った状態や立った状態で押すのも良いですが、仰向けで寝た状態で背中に拳を入れるようにして刺激することもお勧めです。

関元(CV4)

場所:おへその下から指4本下方

効能:泌尿器系疾患、生殖器系疾患、消化器系の不調、体力回復

「関」とは関所、つまり重要な場所。「元」とは元気のこと。元気が生まれる場所、元気がないときに使うツボとして古くから使われてきました。お腹にあるツボですので、力加減に気を付けながら軽い力で円を描くように刺激していきましょう。特に冬場や夏のクーラーでの冷えはカイロやせんねん灸で温めるとベストです。

足三里(ST36)

場所:膝を軽く曲げたとき、膝の骨の下にできるへこんだ場所から指4本下方

効能:消化器系の疾患、婦人病、高血圧、慢性疲労、坐骨神経痛、片麻痺、膝・下腿の障害

「里」とは邑・居・集まる・通ずる、の意味で、「三」は犢鼻というツボの3寸下にあるという意味と、上焦・中焦・下焦の3つの部位の治療に効果があるためこのように命名されました。奥の細道を執筆したかの松尾芭蕉もこのツボを用いて長旅を乗り越えたとの記載があり、最近では自律神経の反応点としても注目されているツボです。歩き疲れに効果もありますので、旅行の際はご活用ください。

三陰交(SP6)

場所:内くるぶしから指4本上、すねの骨の際

効能:婦人科の疾患、生殖器系疾患、消化器系疾患、下肢の冷え、虚弱体質

足の三陰経(肝・脾・腎)が交わる穴のためこのように命名されています。女性に多いお悩みである下半身の冷えや生理痛をはじめとした婦人科系の疾患に特に効果が高いため女性のためのツボとも言われています。足元が冷えやすいこの時期はせんねん灸で温めてあげるととても良いです。

◎ご紹介させていただいたツボを指で優しく押したり、カイロやせんねん灸で温めるなどの刺激を加えると、血流の改善・自律神経の調整・免疫を高めるなどの効果が期待できます。冬場は外気が冷たい分、体の内側にある陽気を育てることが大切です。

■ 冬にお勧めの精油・使用方法

冬は空気が乾燥し、喉や鼻を痛めやすいです。感染症に気を付けたいこの時期には免疫を高めリラックス効果のある精油や殺菌作用・強壮作用のある精油がお勧めです。代表的な3つを今回はピックアップしてご紹介させていただきます。

・ラベンダー

基礎情報

主な産地…フランス、ブルガリア

科名…シソ科

学名…Lavandula angustifolia

精油のお話をする際にはまず欠かせないラベンダー。

古くから様々な用途で広く愛されて使われ、学名の「Lavandula」はラテン語の「lavo(洗う)」、「lividus(青みがかった鉛色)」に由来するといわれています。

リラックス効果の他にも炎症を抑える抗炎症効果や感染症予防に嬉しい抗菌・抗真菌作用、肌の再生を早める作用が期待できます。

月経前症候群(PMS)に対してラベンダーを用いた研究が行われたこともあり、軽度から中程度の月経前症候群(PMS)を持つ20代女性17名を対象にラベンダー精油の香りを10分間吸入させたところ、副交感神経が活性化し、気分の落ち込みが軽減したとの結果が出ています。月経にまつわる薬は副作用が出るケースも多く、お困りの方も多いかと思います。PMSでお悩みの方はぜひお試しください。

使用方法:

  • アロマディフューザーに2〜4滴
  • 就寝前にティッシュへ1滴
  • お風呂に1〜2滴(よくかき混ぜる)

・フランキンセンス

基礎情報

主な産地…アフリカや中東地域

科名…カンラン科

学名…Boswellia carterri

フランキンセンスは高い抗菌・抗真菌作用、抗炎症作用、鎮静作用があり、古代エジプトではミイラ作りにも使われていました。樹脂に抗菌作用があるため、腐敗を防ぐ役割があったそうです。そしてエキゾチックな香りがすることから宗教的な儀式での使用も非常に重要で、神聖な香りとして古くから重宝されてきました。

使用方法:

  • アロマディフューザーに2〜3滴
  • 蒸気吸入(マグカップに熱湯を注ぎ1滴、顔を近づけすぎないよう注意)
  • 乾燥が気になる部屋で焚くと◎

・ヒノキ

基礎情報

主な産地…台湾、日本

科名…ヒノキ科

学名…Chamaecyparis obtuse

日本特有の湿気の多い気候から守るために、湿気に強いヒノキは古くから神社仏閣などの建材として利用されていました。疲労回復や冷え、むくみにも効果が高く、冬にお勧めの精油です。

使用方法:

  • お風呂に1〜3滴
  • アロマディフューザーに2~3滴
  • 足湯に1滴(桶の湯をよく混ぜる)

■ 冬にぴったりの薬膳レシピ

今回は、冬の養生に最適な「白菜・卵・きくらげ」を使った簡単レシピと、体の芯から温まるミルフィーユ鍋をご紹介させていただきます。目安として1~2人前の量を記載しておりますが、適宜適量ご用意くださいませ。

● 白菜と卵ときくらげのあったか中華炒め

ポイント:

  • 白菜…体の余分な熱を鎮めつつ、水分代謝を整える
  • 卵…血を補い、疲労回復に◎
  • きくらげ…血の巡りを良くし、乾燥を和らげる

作り方:

  1. 白菜(2〜3枚)、戻したきくらげ適量、卵2個を用意
  2. ごま油で白菜→きくらげの順に炒める
  3. 塩少々、鶏ガラスープで軽く味付け
  4. 最後に溶き卵を流し入れ、ふんわり固めれば完成

身体を冷やしにくい組み合わせなので、冬の夕ご飯にぴったりです。


● 豚肉と白菜のミルフィーユ鍋

①1枚ずつはがした白菜1/2と豚肉500gを交互に重ねる。鍋の幅に気を付けて切り、隙間がないようにつめていく
②酒100ml、水300ml、塩麴大さじ2を鍋に入れて煮る
③味噌大さじ2、ごま油大さじ2、ポン酢大さじ3、砂糖大さじ1、すりごま大さじ1をまぜあわせたタレを作り、かけて食べる

塩麹で肉がやわらかくなり、腎の働きを助ける豚肉・体を潤す白菜の組み合わせで冬に最適な養生鍋です。


■ 参考文献

  • 松本一郎ほか:「Premenstrual Disorders」Oxford University Press, 2017.
  • 日本アロマ環境協会(AEAJ)公式サイト「精油の使い方」「安全に楽しむために」
  • WHO/WPRO Standard Acupuncture Point Locations(経穴国際標準)
  • 中医営養学テキスト
  • 東洋医学ホントのチカラ(NHK出版)

最後までお読みいただきありがとうございます。

今回のブログはいかがでしたでしょうか?寒さで疲れが出やすいこの季節、免疫を高め体調を整えていきたいですよね。外に出るにも億劫な時期ですが、こうした少しのひと手間で体を労わり、生活の質を向上させることが出来ます。ぜひ実践し、セルフケアにご活用くださいませ!

セドナ整骨院・鍼灸院 千葉駅前院 佐々木


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