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「東洋医学㉒ 食事」

2020.02.21 | Category: 東洋医学

こんにちは!
セドナ整骨院・鍼灸院のアロマセラピスト、前田です。

 

少しずつ暖かい日が増えてきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

実はこの時期は様々なアレルギー反応に悩む方が増える季節なのです。

寒暖差、花粉、乾燥による敏感肌等、原因も症状も様々ですが

予防・対策は「質の良い睡眠・適度な運動・バランスのとれた食事」を日々心掛け

身体の状態を整えておく事が重要になります。

今回から東洋医学の観点からみた「食事」についてご紹介していきます。

 

中国では「薬食同源」として、食事から薬が生じるものと考えられてきました。

似ている言葉として「医食同源」という言葉を知っている方は多いかと思います。

医食同源は、日頃からバランスの取れた美味しい食事をとることで病気を

予防・治療しようとする考え方ですが、これは「薬食同源思想」から着想を得て、近年、日本で造語されたものです。

 

古代中国では乳製品や生肉を多く食べる地域があり、そこでは内臓疾患や食中毒が多く発生していました。

その治療の為に鍼灸や漢方薬が発達をしたのですが、それと同時に食物自体の研究も発展を遂げました。

『黄帝内経』「素問」臓気法時論篇第二十二において

“五穀為養、五果為助、五畜為益、五菜為充、気味合而服之、以補益精気”という文章がよく引用されています。

 

これらは、食の医療作用を明確に解説しているのですが、解りやすくすると以下のようになります。

 

・五穀(穀類)は五臓を養う

・五果(果物)は五臓の働きを助ける

・五畜(肉類)は五臓を補う

・五菜(野菜)は五臓を充実させる

 

このように多くの食材を組合せ、陰陽のバランスを考えて食すると

身体の精気を補うことが出来ると解説しています。

 

 

最近では、身体に良い食事を「薬膳」という事が多いのですが

厳密には食用・食養・食療・薬膳の4種に分類されます。

「食用」は季節や土地・環境に応じて栄養バランスを整えた食事を指します。

これに対し、「食養」は季節や土地・環境だけでなく、体質にも考慮した「身体を養う」食事です。

老化防止や美容、体重管理などを目的とした食事を取り込むことも「食養」に含まれます。

 

「食療」は不調や疾病の改善を目的として補養効果を取り入れた食事を指します。

中医学理論に従い、主に弁証論治に基づいて五性や五味を考慮した膳食で

主に虚弱時や病気からの回復食として用いられます。

 

「薬膳」は「食養」から更に『生薬』を加えた病気を治療するための膳食になります。

『生薬』が治療効果を担い、その治療を補佐する「食養」の食事を組むことで「薬膳」に成るのです。

「薬膳」は正式名称を「中医営養薬膳学」と言います。

その為、「薬膳」は料理ではなく、「学問」の一種であるという考えもあります。

 

次回は「薬膳理論」について詳しくご紹介していきます。
どうぞよろしくお願いいたします。


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